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2021 年度 実績報告書

異言語環境下の子供達にどう学ばせるか:教科学習言語の「学びのデザイン」の国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 21H04414
研究機関立正大学

研究代表者

所澤 潤  立正大学, 心理学部, 教授 (00235722)

研究分担者 入澤 充  国士舘大学, 法学部, 特別任用教授 (90307661)
江原 裕美  帝京大学, 外国語学部, 教授 (40232970)
小川 早百合  聖心女子大学, グローバル共生研究所, 客員研究員 (20276653)
上田 征三  東京福祉大学, 保育児童学部, 教授 (50309639)
古屋 健  立正大学, 心理学部, 教授 (20173552)
宮本 健市郎  関西学院大学, 教育学部, 教授 (50229887)
針塚 瑞樹  別府大学, 文学部, 准教授 (70628271)
小室 広佐子  東京国際大学, 言語コミュニケーション学部, 教授 (90337478)
志賀 幹郎  電気通信大学, 国際教育センター, 准教授 (70272747)
大和 洋子  星槎大学, 共生科学部, 教授 (30724413)
澤野 由紀子  聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (40280515)
三輪 千明  広島大学, 人間社会科学研究科(国), 准教授 (00345852)
近藤 孝弘  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (40242234)
プラナスナバロ イネス  帝京大学, 外国語学部, 講師 (00742066)
田中 真奈美  東京未来大学, モチベーション行動科学部, 教授 (60454188)
坂本 光代  上智大学, 外国語学部, 教授 (30439335)
山崎 瑞紀  東京都市大学, メディア情報学部, 准教授 (10277866)
川口 直巳  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (60509149)
猪股 剛  帝塚山学院大学, 人間科学部, 准教授 (90361386)
林 恵  帝京平成大学, 人文社会学部, 准教授 (60759380)
小池 亜子 (田中亜子)  国士舘大学, 政経学部, 准教授 (10439276)
日暮 トモ子  日本大学, 文理学部, 教授 (70564904)
鴨川 明子  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40386545)
高橋 望  群馬大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (10646920)
馬場 智子  岩手大学, 教育学部, 准教授 (60700391)
佐々木 亮  聖心女子大学, 現代教養学部, 講師 (10828594)
研究期間 (年度) 2021-04-05 – 2026-03-31
キーワード多文化共生教育 / 日本語教育 / バイリンガル教育 / カリキュラムデザイン / CLIL / 方言 / 継承語 / 学習言語
研究実績の概要

本年度は、コロナ禍の中で初年度を迎えたため、全体的な会合は当面、オンラインミーティングの形式で行うことを確認し、研究の方向性、調査項目等の打ち合わせを行ったほか。海外現地調査に代わるものとしてオンライン講演会を企画することとした。
海外現地調査は、コロナウィルス感染症の世界的流行のため実施することができなかった。タイについては、タイNGOと協働し2022年1月~2022年3月にかけて、母語による教育を行う学習センターに子どもを通わせているミャンマー人家庭を対象にしたアンケート調査を実施した。
国内調査では、国内移動も厳しく制限されていたため、調査が滞った。国内では、宮城県、群馬県、沖縄県、静岡県菊川市、岐阜県の調査を行った。宮城県では、仙台市の外国につながる児童生徒の教育支援機関を対象に調査を実施した。岐阜県では可児市国際交流協会の高校進学支援教室「さつき教室」の視察を行った。沖縄県では琉球方言の継承がどのようになっているかの調査も行った。
海外調査が困難で、国内調査も滞る中で、カナダのトロント大学カミンズ教授によるバイリンガル研究の最先端を紹介するオンライン講演(通訳付き)を行い、その内容をメンバーで共有した。バイリンガル能力獲得に関する心理学調査の計画も進めた。バイリンガリズムへの態度や多文化社会への支持を検討するためWeb調査の計画も行った。
また、科研メンバーの指導学生等が修士論文等で行ってきた調査の内、現時点で未公刊でありながら、公開価値のあるものの調査を行い、日本国内の中華学校の調査、群馬県でのJSLカリキュラムの試行実践の記録などを見いだした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナウィルス感染症禍に見舞われ、計画していたほとんどの国・地域での海外現地調査が困難になった。コロナ禍は所属大学によっては、所属する教員の海外調査を許可しなかったため、それも海外調査遅滞の原因となった。
また、国内の各地への調査訪問もほとんど許可されず、大学の同県内の機関の調査がかろうじて行えただけであった。分担者が所属する大学の中には国内出張を許可したいところもあった。
予定していた海外研究者の招聘も、コロナ禍のため見合わさざるを得なかった。研究が遅れたのはそれらの事由による。

今後の研究の推進方策

本研究は、高等教育への進学に向けた言語習得の方法の開発を世界各国の開発動向を参照しながら探ろうとするものである。言語習得を、学習内容と連動させて学ばせようとするCLIL(Content and Language Integrated Learning、内容言語統合型学習、クリル)に注目しているが、各国の言語教育のカリキュラムデザイン、及び各国及び日本で行われているバイリンガル教育、第二言語教育の動向に調査項目を集約させたいと考えている。
以上の問題は各国の国語政策及び郷土言語等の母語との関連による部分が多いため、各国がどのような言語政策を採っているか、という背景も調査を行い、バイリンガル、第二言語獲得を、それらの背景との関連で考察する。
日本国内では、公立学校は日本語を第一言語とした教育を進めているが、学習指導要領には使用言語が指定されていないため、私学ではいわゆる一条校でも英語を中心にした学校などが存在しており、それらのカリキュラムデザインや言語能力獲得の教育がどのようになっているかも確認する。また、多くのインターナショナルスクールや、アメリカンスクール、ブラジル人学校、中華学校などの諸学校は、日本の学習指導要領に縛られないカリキュラムで言語教育を行っているため、それらの学校ではどのような言語指導の技術を蓄積しているかを確認したい。
言語習得に関する心理学調査にも着手しているが、2つの方法を併用していく見込みである。1つは、バイリンガル能力諸事者に対して、どのような教育方法、教育環境でバイリンガルに育ったか、詳細なインタビューにより確認すること、また質問紙などにより、二言語獲得者の獲得の心理学的側面の把握などを進める。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 外国にルーツのある子どもたちの教育を受ける権利と国際人権法上の非差別・平等原則2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木亮
    • 雑誌名

      日本教育法学会年報

      巻: 51 ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] マレーシアの学校に行けない子どもたち(OOSC)―「最後のターゲット」貧困層・遠隔地・先住民に対する支援―2022

    • 著者名/発表者名
      鴨川明子
    • 雑誌名

      比較教育学研究

      巻: 64 ページ: 145,160

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] How is Malaysia Trying to Reduce OOSCY?, Panel Session A Comparative Study on Out-of-School Children in Southeast Asia2021

    • 著者名/発表者名
      Akiko Kamogawa
    • 学会等名
      12th Comparative Education Society of Asia(CESA) Biennial Conference Kathmandu 2021 (ONLINE)
    • 国際学会
  • [学会発表] マレーシアの学校に行けない子どもたち(OOSCY)と国際支援ネットワークの可能性2021

    • 著者名/発表者名
      Akiko Kamogawa
    • 学会等名
      日本比較教育学会課題研究Ⅱ「学校に行けない子どもたち(OOSCY)とは―アセアン諸国における就学阻害要因と教育協力ネットワークの展開―
    • 招待講演
  • [学会発表] サンフランシスコ公立小学校日英バイリンガルプログラム(JBBP)のコロナ禍での言語指導の取り組み2021

    • 著者名/発表者名
      田中真奈美
    • 学会等名
      多文化関係学会
  • [学会発表] 香港の非中華系(新)移民に対する教育プログラムー言語学習の優先順位に関する一考察2021

    • 著者名/発表者名
      大和洋子
    • 学会等名
      日本比較教育学会
  • [図書] 二つの時代を生きた台湾2021

    • 著者名/発表者名
      林初梅・所澤潤・石井清輝
    • 総ページ数
      279
    • 出版者
      三元社
    • ISBN
      978-4-7619-2907-7

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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