研究課題/領域番号 |
21K00207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
相原 健作 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 専門研究員 (50376894)
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研究分担者 |
原田 一敏 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20141989)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 文化財 / 金属工芸 / 刀装金具 / 彫金 / 鍛金 / 非破壊調査 / X線CT / 復元 |
研究成果の概要 |
刀装金具の制作において、伝統的着色方法として知られている金アマルガムによる接合があったのか、また金アマルガムで金属同士の接合が可能であるか研究を実施した。後藤家製の刀装金具6点を選び蛍光X線分析装置、走査型電子顕微鏡、X線検査装置、X線CTを用いて調査を実施した。その結果、水銀は検出されるものの、アマルガム鍍金で接合したと特定はできなかったが、接合実験から金アマルガムでの接合の有効性の実証は出来た。それに、今まで報告がなされていない新たな接合法を発見が出来た。角棒の端部の断面に四等分の切れ込みを入れてのリベット留めは、現在使用されているリベット接合よりも、少ない力で接合することが出来る。
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自由記述の分野 |
金属工芸
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
刀装金具における今までの研究は、目視による鑑定での制作者の推定および技法の推測に留まり、材料学・表面科学に基づく解析は殆ど行われてこなかった。精細な造形を作り出す高度な技術は現代に継承されず消失してしまっている。本研究は、現在も注目を集める刀装金具の技法研究であり、秘儀と伝えられている技法を分かりやすく可視化し、その成果を文化財保存修復学会での発表、「刀剣美術」に投稿した。この成果は文化財修復、復元分野や刀剣研究分野に還元が出来、金属製文化財の保護や活用に生かされると考える。
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