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2022 年度 実施状況報告書

わが国明治期以降の人口・疾病・医学史と医療・公衆衛生の役割に関する定量的再構成

研究課題

研究課題/領域番号 21K00260
研究機関国立保健医療科学院

研究代表者

逢見 憲一  国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (70415470)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード“スペインかぜ” / 内務省衛生局 / 大日本私立衛生会 / 年齢調整死亡率 / 老衰 / 脳血管疾患 / COVID-19 / パンデミック
研究実績の概要

【資料の発掘と収集,基礎的分析】令和4年度は,人口動態統計月報(概数)1999(平成11)~2004(平成16)年の入力を行い,『日本アジア協会紀要』を購入した。令和5年度は,明治期の衛生局年報の府県別月別死亡者および府県別虎列剌・赤痢患者・死者の入力を行う予定である。
【スペインかぜ流行とわが国の衛生行政―内務省衛生局『流行性感冒予防心得』と大日本私立衛生会『予防注意書』の比較を中心に―】表記題名の原著論文が,日本医史学雑誌69巻1号に掲載された。
【2000年以降わが国死因別齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡】令和4年度には,2009年から2019年の男女別月別死因別年齢階級別死亡率を算出し,月ごとに,重回帰分析を行ったうえで,外挿により,2020年以降のCOVID-19超過死亡率・数を算出した。令和5年度には,2000年以降わが国インフルエンザ超過死亡推計のデータを用いて,単回帰分析を行う予定である。
【2000年以降わが国インフルエンザ超過死亡と予防接種,投薬,ウイルス循環の役割】令和4年度には,2000年から2019年の,とくに高齢者のインフルエンザ超過死亡を推計し,あわせて,インフルエンザ超過死亡の変化に対して予防接種の果たした役割を検討し,A(H1N1)pdm09型インフルエンザ,いわゆる“新型インフルエンザ”流行による影響を定量的に検討した。令和5年度にも,引き続き検討を行う予定である。
【2000年~2015年のわが国における年齢調整死亡率低下の年齢・死因構造】令和4年度には,2000年から2015年の全国について,死因別年齢調整死亡率を算出し分析して学術論文を執筆し,「2000年~2015年のわが国における年齢調整死亡率低下の年齢・死因構造」の表題にて,2023年3月22日に「保健医療科学」誌に投稿した。令和5年度には,同論文の受理をめざす。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

【資料の発掘と収集,基礎的分析】データ入力:人口動態統計月報(概数)1999(平成11)~2004(平成16)年 死因別年齢階級別死亡。『日本アジア協会紀要』 第一巻~第七巻 1872年~1879年。
【スペインかぜ流行とわが国の衛生行政―内務省衛生局『流行性感冒予防心得』と大日本私立衛生会『予防注意書』の比較を中心に―】表記題名の原著論文が,日本医史学雑誌69巻1号に掲載された。
【2000年以降わが国死因別齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡】2020年以降世界的に流行しているCOVID-19によるわが国の健康被害を定量的に把握し,2000年以降の死因別死亡の推移と合わせ考察し,わが国の医療および公衆衛生政策に資するため,月別年齢階級別死亡率から,超過死亡数を推計した。具体的には,2009年から2019年の男女別月別死因別年齢階級別死亡率を算出し,月ごとに,重回帰分析を行ったうえで,外挿により,2020年以降のCOVID-19超過死亡率・数を算出した。
【2000年以降わが国インフルエンザ超過死亡と予防接種,投薬,ウイルス循環の役割】上記,わが国のCOVID-19超過死亡を定量的かつ精密に推計するため,2000年から2019年の,とくに高齢者のインフルエンザ超過死亡を推計する。あわせて,インフルエンザ超過死亡の変化に対して予防接種の果たした役割を検討し,A(H1N1)pdm09型インフルエンザ,いわゆる“新型インフルエンザ”流行による影響を定量的に検討した。
【2000年~2015年のわが国における年齢調整死亡率低下の年齢・死因構造】上記,2000年以降わが国のCOVID-19超過死亡とわが国近年の死亡動向をより定量的かつ精密に考察するため,2000年から2015年の全国について,死因別年齢調整死亡率を算出し分析した。

今後の研究の推進方策

【資料の発掘と収集,基礎的分析】データ入力:衛生局年報1880(明治13)7月~1883(明治16)死亡者府県月別,衛生局年報1877(明治10)~1899(明治32)府県別虎列剌・赤痢患者および死者,等。
【2000年以降わが国死因別齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡】令和4年度には, 2009年から2019年の男女別月別死因別年齢階級別死亡率を算出し,月ごとに,重回帰分析を行ったが,より精度の高い分析を行うため,下記の2000年以降わが国インフルエンザ超過死亡推計のデータを用いて,年次による単回帰分析を行い,外挿により2020年以降のCOVID-19超過死亡率・数を算出する。
【2000年以降わが国インフルエンザ超過死亡と予防接種,投薬,ウイルス循環の役割】2000年から2019年の,とくに高齢者のインフルエンザ超過死亡を推計する。あわせて,インフルエザ超過死亡の変化に対して予防接種の果たした役割を検討し,A(H1N1)pdm09型インフルエンザ,いわゆる“新型インフルエンザ”流行による影響を定量的に把握する。
【2000年~2015年のわが国における年齢調整死亡率低下の年齢・死因構造】上記,2000年以降わが国のCOVID-19超過死亡とわが国近年の死亡動向をより定量的かつ精密に考察するため,2000年から2015年の全国について,死因別年齢調整死亡率を算出し分析し投稿した論文の受理を目指す。
【 明治初期の横浜コレラ患者と水質地図-日本における環境疫学の黎明期-】令和4年度に購入した『日本アジア協会紀要』第一巻~第七巻(1872年~1879年)をもとに,1877年のコレラ流行時にこのヘールツ氏が主導者となって行われた,横浜市全域の水質調査とコレラ患者発生の調査とその添付地図,すなわち,日本における最初期の環境疫学地図の分析を行う。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] わが国におけるインフルエンザ流行に関する認識と“スペインかぜ”流行に対する衛生行政の対応2023

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 雑誌名

      日本医史学雑誌

      巻: 69(1) ページ: 3-29

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 第二次世界大戦前・戦中の医療と公衆衛生の再考 小泉親彦への評価の事例から2023

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 雑誌名

      日本健康学会誌

      巻: 89(2) ページ: 33-36

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 2000年以降わが国死因別年齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡2023

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 学会等名
      第33回日本疫学会学術総会
  • [学会発表] 2000年以降わが国死因別年齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡2022

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 学会等名
      第87回日本健康学会(旧称:民族衛生学会)総会
  • [学会発表] 2000年以降わが国死因別年齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡2022

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 学会等名
      第81回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] 2000年以降わが国死因別年齢調整死亡率とインフルエンザ・COVID-19超過死亡2022

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 学会等名
      日本人口学会第74回大会
  • [学会発表] 国勢調査以前わが国年齢調整死亡率上昇の年齢・死因構造と医療・公衆衛生の役割2022

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 学会等名
      日本人口学会第74回大会
  • [図書] 医学史事典2022

    • 著者名/発表者名
      逢見憲一
    • 総ページ数
      16
    • 出版者
      丸善
    • ISBN
      978-4621307243

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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