研究課題
日本には主に日本手話と日本語対応手話の2種類の手話が使用されている。日本語対応手話は、文法的機能(非手指標識)を持たないとされることから、その教育方法には異論も存在する。この研究では、日本語対応手話の脳内処理が音声言語とどう異なるかを探求し、より一般性の高いモデルを構築することを目的としている。2023年度には、日本語対応手話に関するデータを分析し、日本手話との比較検証を行った。さらに、ジェスチャーに関する行動実験の計画を専門家と詳細に議論した。研究成果の一部は2本の論文として出版された。
4: 遅れている
新型コロナの規制緩和にも関わらず、実験対象者の多くが高齢者(60代~70代後半)であるため、参加者の健康と安全を最優先に考慮し、実験計画を修正した結果、研究進行が予定より大幅に遅れている。この問題に対処するため、参加者の健康状態や参加可能性について研究協力者と頻繁に連絡を取り合っている。さらに、一部の研究計画を見直し、ジェスチャーの文法性を検証するための研究を進めている。
参加者の同意が得られ次第、実験を開始できる状況であるため、可能な限り早期に本実験を開始する。
計画していた研究協力者との対面での打ち合わせや予備実験、本実験の実施が困難であったため、次年度への使用額の繰越が発生した。この繰越金は、今後の研究打ち合わせや論文投稿の費用、および謝礼として支出する予定である。
すべて 2023
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
Issues in Japanese Psycholinguistics from Comparative Perspectives
巻: Volume 1 ページ: 193-209
10.1515/9783110778946-011
巻: Volume 1 ページ: 231-248
10.1515/9783110778946-013