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2022 年度 実施状況報告書

ケース学習による異文化協働力育成のための共修型日本語授業の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K00624
研究機関鳥取大学

研究代表者

池田 玲子  鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 教授 (70313393)

研究分担者 舘岡 洋子  早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (10338759)
金 孝卿  麗澤大学, 国際学部, 教授 (30467063)
近藤 彩  昭和女子大学, 文学研究科, 教授 (90377135)
蕪木 絵実  鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 助教 (80868315)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードケース学習 / 異文化理解 / 協働学習 / ピア・ラーニング / 国際共修
研究実績の概要

2022年度の研究実績については、以下の内容である。本年度は、これまでオンラインでの学会、研究会の開催形態であったものが、一部に移動が可能となり、国内だけでなく、海外の国際学会への参加による発表・報告を実現することができた、同時に、オンライン学会、研究会、教師研修の場はさらに増え、こちらへの参加についても活発に行った。また、本研究チームが主体となった研究報告会の開催も可能となった。
具体的には、査読付き論文の採択、国内学会、国際学会、地域での実施の研究会への参加による実践研究発表を行うことができた。さらには、韓国、ベトナムでの学会に代表者と分担者が参加し、パネル発表、教師研修、講演のかたちで発表を行った。海外の学会では、オンラインハイフレックス開催であったものについては、渡航参加とオンライン参加の両方を行った。しかし、今だ渡航の困難な欧州においては、オンラインによる講演、教師研修を実施した。
本年度は、これまでの研究活動をもとにした研究成果を2冊の著書を発行することができた。これにより、さらなる研究の発展の可能性と、今後の持続的な研究の可能性が見えてきた。第一の著書は、研究代表者と分担者1名との共著であり、本研究のテーマである「ケース学習」が基づく協働学習(ピア・ラーニング)の入門書の改訂版である。ここには、本研究を始め、これまでの関連研究の成果から得られた多くの知見を、入門レベルで紹介する著書となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

共修学習をテーマとする本研究は、留学生と日本人学生の共修の場の実現を目指すものであるが、これまで世界的な規模でのコロナ禍にあり、来日留学生の激減、大学への入学留学数の減少により、留学生クラスについては開講できないクラスや開講できたとしてもかなりの少人数クラスとなっている状況がつづいた。そのため、対象とする共修クラスの設定が困難である。しかし、昨年から研究範囲を拡大し、オンラインによる国際共修を実施することになり、こちらについては数回ではあるが進めることができた。
よって、本研究は当初計画した進度には至っていない。

今後の研究の推進方策

国際共修を本研究の拡大研究と位置づけることと、ポストコロナの状況になってきた現在の状況を鑑みると、残りの1年間では、対面でのリアル共修学習との比較部分に着目していくこともできると思われる。
本研究の活動の制限から予定以下の実績数ではあるものの、質の追究を軸として、共修学習の意義と可能性について研究をまとめていく予定である。先行研究に対する本研究の位置づけ、今後の課題の明確化をめざして研究を総括していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は、当初計画にあった国内研究発表のための旅費と、海外国際学会への参加が実施できず、その旅費が多く残金として残った。2023年度には、海外学会での発信や、国内で対面で実施される予定となっている日本語教育学会での発表報告のための旅費として使用する予定である。また、国内外の教育現場において、本研究で開発した共修授業のデモンストレーションを教師研修の場において紹介するための旅費、参加費、紹介のための教材購入の費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (24件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 10件、 招待講演 9件) 図書 (2件)

  • [国際共同研究] フエ大学外国語大学(ベトナム)

    • 国名
      ベトナム
    • 外国機関名
      フエ大学外国語大学
  • [国際共同研究] ハノイ国家大学(ベトナム)

    • 国名
      ベトナム
    • 外国機関名
      ハノイ国家大学
  • [雑誌論文] いっしょにつくるということ――「これからの社会」をつくる「ことばの教室」2023

    • 著者名/発表者名
      舘岡洋子
    • 雑誌名

      日本語教育研究(韓国日語教育学会)

      巻: 60 ページ: 77-86

  • [雑誌論文] 外国人材向けの企業横断型ケース学習実践の意義と課題 ― 多様な背景の参加者間の対話による学び ―2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 雑誌名

      日本語教育研究(韓国日語教育学会)

      巻: 59 ページ: 133-147

    • DOI

      10.21808/kjje.59.09

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ベトナムの日本語教育における協働学習を用いたオンライン長期型教師研修 ―ハブとしての現地コーディネータの役割2022

    • 著者名/発表者名
      神村初美・池田玲子・近藤彩
    • 雑誌名

      『日本語研究 2022』日本語・日本語教育研究会

      巻: 42 ページ: 91-104

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ケース学習におけるファシリテーション ―教師発話に着目して2022

    • 著者名/発表者名
      多田苗美・近藤彩
    • 雑誌名

      『専門日本語教育研究』専門日本語教育学会

      巻: 24 ページ: 35-42

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 全学共通科目「世界の中の日本」での国際協働PBL授業の実践2022

    • 著者名/発表者名
      蕪木絵実・チャン チェオン ジェン・鈴木和子
    • 雑誌名

      大学教育研究年報 鳥取大学

      巻: 27 ページ: 80-88

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 協働学習 協働の学びを深める2023

    • 著者名/発表者名
      舘岡洋子
    • 学会等名
      笹川平和財団笹川日中友好基金
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 協働の学びに場の実現に向けた教師養成2023

    • 著者名/発表者名
      舘岡洋子
    • 学会等名
      第18回協働実践研究会
  • [学会発表] 協働学習に基づく日本語コミュニケーション教育ーその理論と実践のひろがりー2023

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 学会等名
      韓日研創立20周年記念「全国日本語授業研究発表大会 in 大阪」
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] ケース学習入門研修2023

    • 著者名/発表者名
      近藤彩・金孝卿
    • 学会等名
      欧州ケース学習研究会 セミナー 2023
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 「異文化は面白い 日常の異文化と職場の異文化 」2023

    • 著者名/発表者名
      池田玲子
    • 学会等名
      放送大学公開講座
    • 招待講演
  • [学会発表] オンラインによる国際協働学習の試み 異なるターゲットランゲージを使った日本とアメリカの大学生の交流事例2023

    • 著者名/発表者名
      蕪木絵実・チャン チェオン ジェン・鈴木和子
    • 学会等名
      「ベトナムにおける日本語教育を多角的な視点から考える ―アジアと日本における外国人材の雇用と定着を考える―」アジア人材還流学会
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 共通教育科目で実践する主体的な学びを促す国際協働学習の取り組み2023

    • 著者名/発表者名
      蕪木絵実・チャン チェオン ジェン・鈴木和子
    • 学会等名
      グローバル人材育成教育学会 第10回全国大会・第3回遠隔国際大会
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 一緒につくるということ2022

    • 著者名/発表者名
      舘岡洋子
    • 学会等名
      韓国日語教育学会+言語文化教育研究学会共同開催国際大会(基調講演)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 学修環境デザイン2022

    • 著者名/発表者名
      舘岡洋子
    • 学会等名
      早稲田大学大学院日本語教育研究科オンライン講座『未来を創る日本語教育』
  • [学会発表] ケース学習の参加者が捉える仕事上のコンフリクトの事例2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 学会等名
      韓国日語日文学会2022年冬季国際学術大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本語教員養成課程科目におけるオンライン協働交流学習-海外の大学生との教材作成プロジェクト活動を例に-2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 学会等名
      韓国日語教育学会2022年第41回国際学術大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 協働の理念に基づくケース学習2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 学会等名
      慶尚大学2022年度夏季1級正教師資格研修(慶尚大学教員研修院)
    • 招待講演
  • [学会発表] 協働学習による授業実践の可能性2022

    • 著者名/発表者名
      池田玲子・近藤彩・グエン ティー フオン チャー・張瑜珊
    • 学会等名
      ハノイ国際セミナー2022 「ベトナムにおける日本語教育を多角的な視点から考える ―アジアと日本における外国人材の雇用と定着を考える―」アジア人材還流学会
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本語教育のピア・ラーニング入門編2022

    • 著者名/発表者名
      池田玲子・鈴木秀明
    • 学会等名
      アジア人材還流学会ハノイセミナー 日本語教師研修「日本語教育の協働学習」(ハノイ国家大学)
    • 国際学会
  • [学会発表] 「ピア・ラーニングの理論と実践 教室での実践に向けて」(オンライン研修)2022

    • 著者名/発表者名
      池田玲子
    • 学会等名
      日本語教育学会地区大会(中国地域)教師研修 講師
    • 招待講演
  • [図書] 協働が拓く多様な実践2022

    • 著者名/発表者名
      池田玲子,舘岡洋子,近藤彩,金孝卿(編著)
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      ココ出版
    • ISBN
      978-4-86676-036-0
  • [図書] ピア・ラーニング入門 改訂版2022

    • 著者名/発表者名
      池田玲子・舘岡洋子
    • 総ページ数
      186
    • 出版者
      ひつじ書房
    • ISBN
      978-4823411724

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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