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2021 年度 実施状況報告書

技能統合型ライティングにおける形成的評価ルーブリックの具体的提案と妥当性検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K00681
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

久保田 恵佑  福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 講師 (30888293)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード言語テスティング / ライティング評価 / 技能統合 / 妥当性 / ルーブリック
研究実績の概要

本研究の目的は,形成的評価を志向した技能統合型ライティングタスク用ルーブリックの開発・妥当性検証を通して,技能統合型ライティングの教室内評価を効果的にする評価ツールを提案することである。研究計画の1年目である2021年度は,学会・論文などからの最新の情報収集や先行研究の整理,本研究の基盤であるKubota (2019) のルーブリックの改善と検証に主に着手した。改善を試みたルーブリックについて,多相ラッシュ分析の手法を用いて,Bond and Fox (2015) に基づく評価尺度の診断を参考に,改善後の検証を行なった。その結果について,国内学会にて発表を行なった。検証の結果,診断基準の一部ではルーブリックの機能の改善が確認されたが,全体的にはまだ改善する余地が残るという結果になった。具体的には,現在のルーブリックの基準が細かすぎる可能性が示唆された。この理由について,先行研究におけるサンプル数の少なさが原因となっている可能性もあるため,今後の妥当性検証に関わる実験デザインに反映させていく予定である。
また,これまでは,統計的な側面からのルーブリックの改善に主に注視していたが,学会参加による情報収集と先行研究の整理,今回の検証結果から,ルーブリックの改善を量的側面のみではなく,質的な側面からも進めていく必要性があることが明らかになった。この点について,Kubota (2019) での評価者を対象とした調査結果と先行研究の知見をもとに,現在のルーブリックの改善に求められる要素を再分析することに着手している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

情報収集やルーブリックの改善・検証についてはほぼ計画通りに実施することができたが,検証の結果,ルーブリックに更なる改善の必要があると判断したためである。また,新型コロナウイルスの影響により,オンライン授業への対応や関連業務が重なり,予定よりもエフォートが小さくなってしまい,予定していた論文の執筆が遅れているため,やや遅れていると判断している。

今後の研究の推進方策

第一に,学会発表の内容をもとにした論文の投稿を目指す。第二に,研究計画の通り改善後のルーブリックの妥当性検証に着手していく。計画よりもやや遅れてはいるが,その理由であるルーブリックの追加の改善は,研究計画自体に影響を与えるものではないためである。今後は,ルーブリックの改善に継続して取り組み,同時に妥当性・信頼性分析に要するデータ収集に取り掛かる。データ収集に関して,コロナ禍の情勢に柔軟に対応できるように,オンラインでのデータ収集にも備えておく。ルーブリックの改善,データ収集後は,計画に沿って妥当性検証を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍に伴い,参加予定であった学会のオンライン化により旅費の支出がなくなったこと,投稿予定であった論文の執筆の遅れにより論文投稿に関する諸費用の支出がなくなったことが主な理由である。
使用計画について,コロナ禍の情勢次第ではあるが学会への参加にかかる諸費用と論文の発表にかかる諸費用に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 技能統合型ライティング用ルーブリックの改善:内容的側面に焦点を当てて2021

    • 著者名/発表者名
      久保田恵佑
    • 学会等名
      東北英語教育学会第39回岩手研究大会

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公開日: 2022-12-28  

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