研究実績の概要 |
本年度は、6月26日(土)と8月17日(火)の2度、研究会を開催した。 6月26日の研究会では、Marco Longobardo, "The Relevance of the Concept of Due Diligence for International Humanitarian Law", Wisconsin International Law Journal, Vol. 37, No. 1 (2029), pp. 44-87の読書会を行った。本文献は、国際人道法に対する「相当の注意」概念の関連性を論じたもので、本科研研究テーマに関する先行研究として必読のものであった。本読書会により、本テーマに関する先行研究の現状把握と問題点の解明がなされ得たと考える。 8月17日の研究会では、Anne Peters, Heike Krieger and Leonhard Kreuzer, "Due Diligence: the Risky Risk Management Tool in International Law", Cambridge International Law Journal, Vol. 9 No. 2 (2020), pp. 121-136の読書会を行った。本文献は、国際法一般に対する「相当の注意」概念の意義を論じたものであり、「相当の注意」概念に関する本質的理解を得るために重要なものであった。本読書会を通じて、国際人道法を超えたより広い視野から「相当の注意」概念を分析する能力を涵養し得たものと考える。 その他、同志社大学大学院博士課程の濵田氏にお願いして、本テーマに関連する文献のリストアップ作業を継続的に行ってもらっている。また、神戸大学助教の阿部氏に、本テーマに関する情報交換のためのファイルの作成・管理をお願いしている。
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