研究成果の概要 |
本研究では, 社会のため(他者のため)に望ましい行動をしたいという, 内発的動機のうち, 政策への応用が期待できる「知覚効果」に注目し, 省エネ行動との関係を定量的に分析した研究である. 研究期間内に2回の調査を行い, 1回目の調査では約13,000世帯分のデータで分析を行い, 知覚効果が省エネ行動促進に有効であることを明らかにした. 2回目調査では, 約5,500世帯を対象に, 知覚効果に働きかける要因(環境)について明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では, 社会のため(他者のため)に望ましい行動をしたいという, 省エネ行動の内発的動機のうち, 政策への応用が期待できる「知覚効果」に注目し, 省エネ行動との関係を定量的に明らかにした. 分析の結果は, 効果は小さいが, 省エネ行動を行う現代世代が, 次世代を担う子どもとの日常的な接触によって, 省エネ行動にプラスの影響をもたらすという結果であった. この結果は, 従来のインセンティブや心理的な方法とは別の視点で, 省エネ行動促進のための政策形成の可能性を示唆するものと言える.
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