本研究では、組織における情動知能(emotional intelligence)について、その「功」と「罪」それぞれをもたらすメカニズムや、異なる結果が生じる条件について明らかにした。ベトナムなどの研修機関の研修参加者や現職を持つ経営大学院の学生を主対象に、1. 文献レビューに基づいて、分析枠組み・方法論を精緻化、2. 1の枠組みを用いた企業経営層・従業員及び現職を持つ経営大学院の学生のインタビューに基づく情動知能の功罪に関する探索的事例分析、3. 情動知能の個人レベルの効果に関する研究、4. 情動知能が個人・職務特性と個人レベルの成果を調整するモデルを用いた分析をそれぞれ実施した。
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