研究課題/領域番号 |
21K01700
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
藤川 健 兵庫県立大学, 国際商経学部, 准教授 (50454484)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 中小企業 / 日本の分業関係 / 下請制 / サプライヤーシステム / 国際競争力 / 基盤産業 |
研究実績の概要 |
本研究「日本のサポーティング・インダストリーの競争力に資する分業関係に関する研究」では、独自の分析フレームワークに依拠し、日本の金型産業に今後求められる分業関係とは如何なるものかを検討することに主眼を置く。このような個別企業レベルでの分業関係を子細に検討するためには、国内外の金型関連企業に対する綿密なフィールドワークが不可欠である。しかしながら、令和3年度は、世界中がコロナ禍に見舞われ、当初予定していた企業調査を十分に行うことが困難であった。したがって、今年度は、サポーティング・インダストリーを包含する下請制研究やサプライヤーシステム研究を中心とした文献研究に重点を置いた。さらに、一部の承諾を得た企業に関してオンライン上での聞き取り調査も併せて行った。それらを踏まえ、令和3年度は、学術図書1冊(藤川健[2022]「日本の分業システムと中小企業―サプライヤーシステム研究を中心に―」関智宏編著『中小企業研究の新地平:中小企業の理論・経営・政策の有機的展開』同友館)、並びに報告書1冊(藤川健[2022]「自転車部品製造企業の技術的な発展方向に関する考察」一般財団法人自転車産業振興協会『「自転車産業ビジョン」調査研究事業 2021年度報告書』)をまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度は、新型コロナウィルスの影響が色濃く表れ、本研究の核となるフィールドワークを実施することが困難な状況が続いた。したがって、今年度は文献研究を中心に進めた。ただし、幾つかの企業に対しては、対面での接触を避け、オンライン会議ツールを用いた聞き取り調査を行うことも可能であった。これらの状況を鑑み、本年度の進捗状況は、「やや遅れている」と総合的に判断した。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は、今年度に実施できなかった金型関連企業に関するフィールドワークを再開する予定である。しかしながら、次年度も新型コロナウィルスの影響が長引く恐れもあるため、引き続き文献研究を継続する。また、インターネットを介したインタビュー調査の準備を進めるため、ハード・ソフト面を含めたオンライン上での企業調査の環境整備にも努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は新型コロナウィルスの影響と在外研究が重なり、予定していた国内外のフィールドワークを実施することが困難であった。次年度以降、今年度予定していた調査先に順次アポイントを取る予定である。
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