研究課題/領域番号 |
21K01822
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
松原 沙織 東海大学, 経営学部, 教授 (10514961)
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研究分担者 |
遠藤 貴宏 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (20649321)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 女性会計士 / ロールモデル使用者 / ロールモデル提供者 / 監査法人 / インタビュー |
研究実績の概要 |
今年度は,ロールモデル提供者と使用者の視点より,これまで行ったインタビューデータを基に基礎的な分析を行った.具体的には,日本の社会的・組織的コンテクストを考慮した上で,Adamson&Kelan(2019)とGibson(2003)の枠組みから,これまで行ったインタビューデータを検討し,ロールモデル研究へ新たな方向性を見出している. まず,Adamson&Kelan(2019)に基づき,ロールモデル提供者(Big4で働く女性パートナー)である女性パートナーが,「3Cs+Humbleness」という特徴を持つ点が確認された.次に,Gibson(2003)に基づき,ロールモデル使用者である若手・中堅女性会計士が,キャリア初期にワークとライフの観点から「自分にもできる」と思えるロールモデルを,身近な存在に求めている点を確認した.特に,ジェンダー不平等を中心とする社会的・組織的コンテクストは,この傾向をより強めることが明らかにされた. 多くの若手・中堅女性会計士が,ワークとライフを両立しながらBig4以外で働き続けるキャリアを模索している状況を踏まえると,キャリアの段階に合わせて,Big4以外の働き方を考慮した多様なロールモデルを提供していく必要があると考えられた.特に,キャリアチェンジを考え,自己を形成するために最もロールモデルが必要とされるキャリア初期に,ワークとライフを考慮した多様なロールモデルを提示する必要があると考えられる. 研究成果として下記が挙げられる.松原沙織(2002)「多様なロールモデルの実現-女性会計士の更なる飛躍を見据えて-」『東海大学紀要 政治経済学部』第54巻,53-62頁
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,順調に研究が進み,これまで行ったインタビューデータを基に,ロールモデル提供者側及び使用者側に関する基礎的な分析を行った.ロールモデル提供者側の聞き取り調査のうち7割を終えることができた.
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り進めて行く. 【2023年度,2024年度】2年間かけてロールモデル提供側とロールモデル使用側の双方にアプローチし,インタビュー調査とデータ分析を推進した上でそれぞれの視点から執筆する.研究会報告なども行っていく. 【2025年度】最終年度は,インタビューデータの分析を完了し,日本の女性会計士に関してロールモデル使用者と提供者の齟齬に焦点を当てた論文を完成させる.国際学会で発表の機会を探りブラッシュアップしていく.会計分野の国際ジャーナルに投稿することを想定している.
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次年度使用額が生じた理由 |
英国で打ち合わせを行う予定であったが,Covid19 により渡航することが難しい状況になってしまった.同様の理由で共同研究者を日本へ招聘することも難しかった. 人件費に関しては,予定よりも安価な文字お越し業者へ依頼することができた.
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