加熱調理で促進する食品メイラード反応では、キャラメル様の香調を有するフラネオールが生成される。本研究では、フラネオールの嗅覚刺激が食欲の増進およびエネルギー消費の増加の両方に関与していると考え、摂食量、体重および自発的運動量への影響を検討した。予想に反してマウスでは摂食量には影響しなかったが、自発運動量の顕著な増加を誘発し、これが体重の維持に関係する可能性があることを突き止めた。さらにフラネオール嗅覚刺激によるマウスの自発運動量増加のメカニズムを明らかにするために中枢および抹消における遺伝子発現を解析した。
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