研究課題/領域番号 |
21K02462
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
本多 満正 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20451651)
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研究分担者 |
北村 一浩 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40332035)
鎌田 敏之 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80262939)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 技術科教員 / 実践コミュニティ / 教員の成長支援 / 授業づくり / 教科研究会 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、年齢構成や力量の異なる技術科教員の地域研究組織を対象として、研究支援を通して、参加者の実践力向上に関する事例の有効性及び研究組織全体の実践力向上への波及効果を検証することである。2021年度、コロナ禍における技術科教員の実践研究の集いへの参画は比して容易ではなかった。そのため、ネットワークを介した参画が多くなったが、意見交流や議論を観察する機会を可能な限り持った。研究組織への関与とその効果についてのデータを収集中である。まだ研究の過程であるために、研究調査にもとづく知見については、研究の過程であり、影響が考えられるため研究論文として公開していない。 そのため、調査対象とした4つの研究組織・集いに対して、連絡・交流を通して、研究助言を行いながら、成長を記録・整理・分析している。以下には、今後の研究に影響しない範囲で、研究支援を通しての成長事例を示す。 ①集いAでは、実践レポートの特徴・意義を発表者に気づかせる関与によって、自身の実践研究上の障壁と向き合うことができ、発表者自身の実践のストロングポイントが明確化することができ、自信を持って研究を発表できるようになった。②集いBは、教材・指導法の共有化にICTを活用することで身近な実践交流が活性化した事例である。③集いCは、新たな実践を作り出す意識が高い若手が参加している集いである。実践相談を通して、可能な限り研究支援を行いながら、個人及び集いの成長を記録・分析していく予定である。④集いDは、先進的な授業づくりを継続している事例である。引き続き長期的な調査を継続し、成果を他の集いへ研究内容を還元する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度、コロナ禍における技術科教員の実践研究の集いへの対面参加が難しかった。以下には、対面及びネットを介した参画及び関係づくりからによる知見を示す。 ①集いAは、実践の特徴・意義を発表者に気づかせる発言をした後に、これまでの実践が超えられなかった学びの障壁を、克服する工夫が行われてたことを指摘した。発表者は、実践のストロングポイントを意識できて、以降発表できていた。/②集いBは、身近な実践交流をICT活用によって加速させることができた事例である。集い間の研究交流のスピードがアップした事例。/③集いCは、先進的な授業に取り組んでいる若手教員への成長支援の事例。協力的な先輩に囲まれて研究準備を進めている。引き続き、支援を通して、集いの教育事例を蓄積する予定。/④集いDは、先進的授業開発の事例。調査を継続する。
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今後の研究の推進方策 |
各集いのリーダ役の学校種移動(中学校から小学校へ)も若干生じている集いがあるため、調査及び支援の内容を若干変更することも考慮する予定である。転勤による集いの若年化を考慮して、引き続き調査・関与も柔軟な対応を考慮する予定である。 いずれにしても、新たな年度で、集いが求める研究テーマに応じた参画・支援・関与・調査を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、対面調査の旅費等が執行できなかったため、予算執行ができなかった。翌年度分として請求した助成金と前年度分を合わせて、次年度の対面調査を行うための代表者の旅費予算が必要であり、加えて研究分担者が実践支援の内容助言者として同行するための旅費として使用する計画である。
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