研究課題/領域番号 |
21K02507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 姫路大学 |
研究代表者 |
和田 幸司 姫路大学, 教育学部, 教授 (40572607)
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研究分担者 |
山内 敏男 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70783942)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 人権学習 / 社会科学習 / 近世身分 / 属性 / 歴史学習 / 部落差別 |
研究成果の概要 |
小学校における近世身分のメカニズム理解と差別の不当性を看破する歴史認識の育成、および、反差別の判断力・心情・実践意欲と態度の育成を図る学習プログラムの開発を行った。 令和2年度版小学校社会科教科書、および、教師用指導書の分析を行い、①近世身分学習が「支配-被支配」の関係理解に限定されやすい点、②近世身分の成立と差別の強化の一元的理解の改善が必要である点、を明らかにした。この課題解決のため、「役者村」と呼ばれる芸能者集団の成立と発展、その歴史的意義についての授業開発を行った。本研究では、差別や偏見を克服し、社会との向き合い方を議論し、開かれた判断を手に入れる学習プログラムを構築できた。
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自由記述の分野 |
近世被差別民史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、第1に、近世史研究で蓄積された近世身分の構成要件(社会集団・職分・役)を基盤とした学習プログラム開発を行った。歴史研究と歴史教育の往還を行うことができた。 第2に、小学校人権教育の課題を把握した学習プログラムの開発を行うことができた。特に、部落差別解消の態度や姿勢を培い、教室と社会をつなぐ学びのレリバンスが可能となった。 社会的意義としては、新型コロナウイルス感染症に関連し、病気や職業の「属性」による特定の人を排除する現代的な差別にも気づき、差別のメカニズム理解とその不当性の看破に基づく歴史認識を培う授業の具体を示すことができた。
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