研究課題/領域番号 |
21K02509
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研究機関 | 滋賀短期大学 |
研究代表者 |
北尾 岳夫 滋賀短期大学, その他部局等, 教授 (40461149)
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研究分担者 |
深尾 秀一 滋賀短期大学, その他部局等, 教授 (40837647)
柚木 たまみ 滋賀短期大学, その他部局等, 教授 (80413318)
三上 佳子 滋賀短期大学, その他部局等, 准教授 (50899094)
竹内 晋平 奈良教育大学, 美術教育講座, 教授 (10552804)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 幼児教育 / 身体的活動 / 造形・音楽 / 融合的表現 / 感性 |
研究実績の概要 |
令和4年度も、「本研究の目的」のうち「幼児の表現活動(造形・音楽を含む)に埋め込まれた身体的な動作・行為には、児童期以降の発達段階と比較してどのような特性があるのか」について明らかにするための研究を継続した。また、これまでの成果の中間報告として講座を開催するとともに、その内容を報告書として出版した。 講座開催と報告書出版については、研究代表者所属機関が主催する市民講座(11月27日開催)において、現任保育者を対象に『身体で感じ、身体で表す~幼児期における感性の育みを促す<身体・造形・音楽>の融合的表現~』というテーマで、これまでの成果報告とプロジェクトメンバーによるパネルディスカッション、また聴講者も参加するワークショップを行った。さらに、関連機関への配布を目的に、講座の発話内容とこれまでの研究論文を掲載した報告書を出版した。 研究活動としては、研究協力園における保育実践を通した「表現に伴う動作・行為についての運動学的分析」の試みとして、今年度は音楽表現を取り上げた。実践活動全体の状況を把握するため、活動風景を複数デバイスで多方向から撮影した動画を一元的に管理し、観察された動作について運動学的な分類を行った。その結果、音楽表現活動においては、環境構成について配慮することはもちろん、主体的に音楽活動をしているときだけでなく他者の活動を見ている際にも、幼児期に身に付けるべき動作が出現することが明らかになった(雑誌論文に該当)。 なお、上記研究活動については、研究代表者所属機関のホームページ内の学術情報リポジトリにおいてオープンアクセス(研究紀要第48号vol.2「身体的活動を基盤とした造形・音楽の融合的表現の意義Ⅲ-幼児期における音楽表現活動に内包された身体的諸相から-」)としている他、研究成果発信のためのWebサイト(備考参照)上で保育実践の経過等とともに公開している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全国的なコロナ禍の影響が色濃く残り、令和4年度内に「表現に伴う動作・行為についての運動学的分析」を完了することができていない。 令和5年度に保育実践を行うことについて研究協力園より内諾を得ており、特に研究内容の変更は行わない予定である(雑誌論文での発表を予定)。
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今後の研究の推進方策 |
現在やや遅れている運動学的分析を継続することのほか、令和5年度内に設定している具体的なタスクは下記のとおりである。 ・造形活動と音楽活動における身体性を探ることに引き続き、今年度は園内における子どもの生活と遊びにみられる身体性について観察・分析を行う。(雑誌論文での発表を予定) ・研究代表者所属機関に隣接する附属幼稚園教諭にも研究協力を依頼する。 ・保育者による、身体性に着目した子どもへの関わり方についての具体的な方策について探る。 ・令和5年度の研究活動を総括し、課題を抽出する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において、研究に係る打合せや学会などがWEBを利用したことなどにより旅費発生が少なかったことが大きな要因である。
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