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2023 年度 実施状況報告書

法を基盤に公共圏の形成を熟議する主権者教育の理論・実践開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K02572
研究機関上越教育大学

研究代表者

中平 一義  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50758597)

研究分担者 安藤 隆穂  中部大学, 中部高等学術研究所, 客員教授 (00126830)
斎藤 一久  名古屋大学, 法学研究科, 教授 (50360201)
渡邊 弘  鹿児島大学, 総合科学域総合教育学系, 准教授 (00389537)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード主権者教育 / 公共圏 / 熟議 / 法教育 / 社会科教育
研究実績の概要

社会的課題を他者と連携・協働しながら解決を目指す主権者教育の内容と、それを担うことができる教員養成が求められている。しかしながら、公共圏と私的領域の区分が十分に認識されないままで社会的課題の解決を目指す主権者教育の展開に要因があると考えた。そこで本研究は、私的な意識の総体として公共圏の形成を熟議し、国家や社会の形成に主体的に参加・参画することができる子どもの育成を目指す主権者教育の学習理論と実践開発を目指して行ってきた。
2023年度は、研究代表者、研究分担者、研究協力者がそれぞれの研究を推進するとともに、全体での成果をまとめるため、オンラインや対面の研究会を実施した。研究を進める中で、それぞれの学問分野における用語の定義をより精査した。特に公共圏の内実について、研究代表者は社会科教育学のこれまでの研究成果から、研究分担者は政治学、特にフランス政治思想史のこれまでの研究成果から、研究協力者は憲法学・法学におけるこれまでの研究成果から見解を述べた。そのうえで、それぞれの学問の成果を踏まえて、本研究が目指す主権者教育における一定の定義を明確にした。
また、研究者以外の立場から公共圏をどのように考えるのか、さらには学校でどのように取り扱っているのかについて現場教員や弁護士などとともに『公共圏と主権者教育』についての座談会を開催した。この座談会は、本研究の成果を広く多くの学校現場の教員に伝わりやすくするために公共圏の意味内容についてわかりやすく説明するためのものである、なお、座談会は当初9月に実施予定であったが、研究代表者の入院・加療により、2024年になって実施した。座談会だけでなく研究会自体も開催時期の変更が余儀なくされ、研究のまとめが遅れている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の急な入院・加療により、実施予定であった研究会などの実施時期が大幅に遅れた。そのため研究の成果をまとめるための研究会やそれに基づく成果を完成させることができていない。

今後の研究の推進方策

2024年度は、本研究の成果をまとめる。具体的には、社会科教育学における公共圏の考え方、憲法学における公共圏の考え方、政治学における公共圏の考え方と熟議の有用性、憲法学における公共圏を考える主権者教育教材への視座、正確な情報収集の視座、それらを総合した主権者教育の授業モデルをそれぞれまとめることとする。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者が2023年度に一時的に入院・加療をしたため研究のまとめができなかった。そのため、次年度使用額が生じた。2024年度は、研究のまとめを実施する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 市民教育及び教師教育の課題における憲法教育の課題2024

    • 著者名/発表者名
      斎藤一久
    • 雑誌名

      早稲田大学教育総合研究所監修『憲法を学び、教える: 教師教育の課題 』

      巻: 30 ページ: 2-12

  • [雑誌論文] 熟議民主主義を活用した主権者教育開発研究5―裁判事例を参考に熟議の解決策を構想する―2024

    • 著者名/発表者名
      中平一義
    • 雑誌名

      法教育研究

      巻: 7 ページ: 1-10

  • [雑誌論文] 「中部大学中部高等学術研究所共同研究 人文学の再構築 第15回 『鏡・写真・数値ー「私」を制定するイメージと人文学』 『文学研究の過去と現在ーフランス(語圏)文学を中心にして』」2024

    • 著者名/発表者名
      安藤隆穂・玉田敦子編
    • 雑誌名

      Chubu Institute for Advanced Studies

      巻: 120 ページ: 1-42

  • [雑誌論文] 民主的な市民を育成する法教育から見たルール(校則)の授業とは2023

    • 著者名/発表者名
      中平一義
    • 雑誌名

      民主主義教育21

      巻: 17 ページ: 115-120

  • [雑誌論文] NIEを活用したメディアリテラシー研究―「ウクライナ問題」に対する伝わること・伝えることの認識から―2023

    • 著者名/発表者名
      中平一義
    • 雑誌名

      日本NIE学会誌

      巻: 18 ページ: 21-30

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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