研究課題/領域番号 |
21K02644
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研究機関 | 神戸常盤大学短期大学部 |
研究代表者 |
伴仲 謙欣 神戸常盤大学短期大学部, 口腔保健学科, 助教 (50752119)
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研究分担者 |
足立 了平 神戸常盤大学短期大学部, 口腔保健学科, 特命教授 (30530737)
中田 康夫 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (70295773)
高松 邦彦 神戸常盤大学, 保健科学部, 准教授 (80392017)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 高等教育 / 防災教育 / 対人援助職 / エッセンシャルワーカー / 減災 |
研究実績の概要 |
コロナ禍によるパンデミックは、エッセンシャルワーカーとしての対人援助職の重要性をあらためて認識させた。また、パンデミックに限らず、世界的な災害大国である本邦においては、社会的なダメージを軽減する防災や減災の思想は極めて重要であり、教育課程に対災害の要素を取り込むことは、社会のサステナビリティに対して高い効果が期待できる。このような社会的背景を踏まえた本研究の目的は、対人援助職養成課程で施されるべき防災教育のミニマムエッセンシャルズを追求することである。 研究初年度は、高等教育機関における防災教育に関するミニマムエッセンシャルズの同定へ向けてのファーストステップとして、情報収集(①資料収集と②防災教育実施状況調査)期間とした。 ①は、先行研究に関する文献の他、参考資料となる防災や防災教育に関連する書籍を始めとして、公官庁等から発信されるガイドライン、各種民間団体や企業等のサービスや商品に関するリリース等を網羅的に収集した。 ②は、高等教育機関における防災教育の実施状況についての基礎情報が必要であり、そのための調査としてコロナ禍により対面での調査が難しいことから、全国の対人援助職養成課程(医療系・保育/教育系・福祉系)を有する大学・短大に対して質問紙による調査を行い、121件の回答を得た。この結果からは、半数以上が防災教育に関する科目を設置していないことが明らかとなった。高等教育機関における防災教育を対象とした研究は事例が少なく、これらはその貴重な基礎データとなりうる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画は、基礎調査として対面による状況調査も行う予定であったが、コロナ禍によりその実施が困難になったため、質問紙調査のみを行った。一方の参考資料等の収集については、収集した資料の分析までには至らず年度持ち越しとなったため「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に収集した基礎データや資料の分析を進めた上で、対人援助職養成課程において防災教育を施す上で留意すべき共通点(エッセンス)の抽出を試みる。ここで抽出したエッセンスは、各対人援助職のエキスパートからスーパーバイズを受けることで帰納的に抽象度を高めていく。これによって、対人援助職養成課程における防災教育のミニマムエッセンシャルズの同定を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
半導体不足で年度内の機器購入が難しくなったことと、学会や調査がコロナの影響でリモートに変更されたり実施不可となったことから支出を繰り越した。次年度は、wihtコロナの状況を鑑みて、特にリモート環境でも研究活動をスムーズに進めていくための機器の充実を図る。
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