研究課題/領域番号 |
21K02653
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
大石 哲也 九州工業大学, 学習教育センター, 教授 (30552236)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ミクロ調査 / シンポジウム開催 / インタビュー調査結果分析 / Webアンケート追加分析 |
研究実績の概要 |
本研究はIR人材育成の観点からIRのあり方について調査し,日本における本質的なIR人材育成カリキュラムを策定することを目的としており,2021年度に実施した日本全国の大学のIR従事者宛にアンケートでマクロな観点でを依頼しIR人材育成カリキュラムのニーズを把握した上で,2022年度にはそのアンケートの回答者の中からミクロな観点で個別調査に協力できる10人を選定して訪問及びオンラインでのインタビュー調査を実施した。 2022年4月から5月に個別調査の実施方法及び対象者の選定を行い,6月から7月にインタビュー調査を実施した。インタビュー調査では4人の対象者の大学を訪問し,6人の対象者はZoomを用いたインタビューを実施した。 7月2日から7月7日に石川県金沢市で開催されたDSIR2022では2021年度に実施したアンケートの結果を「過去にIRに関する講習会を受講したことがあるかどうか」の観点で回答を分類し,統計的に有意に差があるトピックについて議論した。 7月26日には「本質的IR人材育成カリキュラム策定に向けたシンポジウム」というタイトルでシンポジウムを開催し,IRの講習会として東京工業大学が主催しているInstitutional Research論を過去に受講した方々を招いて討論し,IR業務の引き継ぎの難しさが議論され,本質的IR人材育成の観点からも良い知見が得られた。 8月20日と8月21日にオンラインで開始された日本教育情報学会第38回年会においては個別調査の設計について発表し,11月11日から11月13日に東京都千代田区で開催されたMJIR2022において個別調査の結果を発表し,IRに関する講習会がトピックだけでなく,その対象者に応じた内容が求められていることもわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に実施したWebアンケートをもとにインタビュー調査を実施でき,シンポジウムを開催したり,Webアンケートの追加分析もできたため,おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度までにIRに関する講習会のニーズや問題点が明らかになった。特に講習会に参加する人の能力に応じた段階的な講習会のニーズがあることがわかった。 2023年度は段階的な講習会を開催してその調査結果をまとめるために,講習会を設計し,実際に講習会を実施した上で,講習会に参加した人に対してのアンケートを実施する。 講習会の実施方法やアンケートの結果についてはMJIR2023等で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の収束していない状況にあり,想定していた国際会議に参加できなかったため,2023年度にはいくつかの国際会議への参加を予定しているため,引き続き経費を使用する。
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