研究課題/領域番号 |
21K02767
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
縣 拓充 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 特任講師 (90723057)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アート / 創造性 / ワークショップ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、STEAM教育における「Art」の意味を明確化し、「アート」が得意とするプロセスを組み込んだ、創造性を促す教育プログラムのデザイン原則を構築することである。その中で本年度は、(1)アーティストへのインタビューや参与観察から、「問題発見」「多様な知を柔軟につなげていくリサーチ」「感情や感覚を活かした評価」などについて整理すること、(2)ワークショップの開発・実践を行い、参加者の学びのプロセスや効果を検証する中で、上記の3側面を獲得させる方法のヒントを得る、ことを目的としていた。 このうち、(1)に関しては新型コロナウイルスの感染拡大による影響を大きく受けたと言える。すなわち、対面による活動やワークショップ等のイベント開催が難しい期間が長く続いたため、それらの観察や聞き取りを中心とした研究は、オンラインをベースとしたいくつかのものしか展開できなかった。そのため(1)に関しては、次年度以降により本格的に展開していく。 (2)に関しては、大学の授業等の中でワークショップ的な活動を組み込んだプログラムを開発・実践し、次年度以降に構築するプログラムのプロトタイプを作ることはできたと考えられる。特に、問題発見や評価などにおける、学生たちの発想や活動の傾向を把握でき、アートの視点を導入する価値のある場面が特定できたことは意義があると言える。 その他、当初の予定通りの研究の展開が難しかったため、同様の観点から過去のデータを再分析し、まとめ・発表することも行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上述のように、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、移動やワークショップ等のイベント開催に大きな制限があったため、インタビューや参与観察がほとんど実施できなかった。これらは、次年度以降に展開することを予定している。
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今後の研究の推進方策 |
「問題発見」「リサーチ」「評価」いずれの過程に関しても、いくつかのワークショップやプロジェクトの観察を行い、その中での活動内容やアーティストによる声掛けの検討を行うとともに、インタビューによる聞き取りを行うことを予定している。その中で、「Art」の特徴や強みの特定を行う。合わせて、前年度のものをさらに発展させ、上記の要素を組み込んだワークショップの開発・実践を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、(1)ワークショップ等のイベントの多くが自粛されたりなかったことに伴い、インタビューや参与観察を行うことができず、謝金と交通費をほとんど使用できなかった、(2)移動が大きく制限されたため、交通費をほとんど使用できなかった。 上記に関しては、翌年度に使用することを予定している。
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