研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、心理療法の簡易なFidelity評価指標の1つとして、人工知能の技術を用いて、 支援者者、被支援者それぞれの発話を自動でコーディングするモデルの開発と、その精度の検証を行うことであった。本研究の成果として、モデルを開発することを目的とした面接データの収集を行い、発話データの蓄積を行った。また、収集された発話データのコーディングを実施した。研究期間終了時点において、実際の収集データを用いて、発話のコーディングを予測するためのモデル開発を実施している。
臨床心理学
心理療法の客観的コーディングは膨大な時間を要し、その所要時間は実際の心理療法を実施した時間のおよそ10倍とされる。このことから、現状として、心理臨床実践の中でユーザーが実際に、自身が提供する心理療法を定期的に評価することは極めて困難である。本研究で実施した発話の自動コーディングのためのモデル開発は、容易なFidelity評価の実施を可能とする取り組みのプロトタイプとして位置づけることができる。