研究課題/領域番号 |
21K03176
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
茂木 康平 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30583033)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 対称関数 / 楕円可積分系 / 可解確率過程 |
研究実績の概要 |
量子可積分系、可解確率過程、数え上げ幾何と関連の深い対称関数、楕円基底に関する研究を行っている。
そのうちの1つが最近導入された、refined canonical (dual) Grothendieck多項式という対称関数についての研究であり、代数的、組み合わせ論的観点の両方から研究を行い、種々の新たな公式(行列式表示、因子化表示、積分表示、展開公式、歪コーシー公式)を共同研究によって導出した。本研究は以前行った可解確率過程とGrothendieck多項式との関係ともつながりが深く、関連する研究を行うのに必要な公式を導出できた。
楕円基底に関しても研究を行い、楕円量子群による様々な代数的構成法及び、その間の関係を共同研究によって導出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Refined canonical Grothendieck多項式に関してはそもそも当該年度に導入されたばかりで当初の研究計画には入っていなかったが、以前行った可解確率過程との対応の研究とも関連するものであるため、研究をすることにしたが、この種の多項式に対する自由フェルミンによる研究手法を導入した共同研究者の力で研究が大きく進展したため。
楕円基底の方に関しても最近、新たなアイデアや方針がわかったため。
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今後の研究の推進方策 |
Refined canonical (dual) Grothendieck多項式に関しては可解確率過程との関係を証明するのに必要な公式を導出できたと思うので、今後はそれを中心に研究したい。
楕円基底に関しても最近、新たなアイデアや方針がわかったので、それについて検討したい。温故知新ということで、昔の量子可積分系の研究を学ぶ必要もある。
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次年度使用額が生じた理由 |
出張が憚られる状況であったため、国内、海外出張を控えたため、次年度使用額が生じてしまった。出張ができるような状況になれば、国内、海外出張したいと考えており、それに使用する。
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