研究実績の概要 |
3次元多様体内の結び目に対する異なるデーン手術が同相な多様体を生成する場合のうち,半整数手術や例外的手術についての研究を,市原一裕氏(日本大学)との共同で実施することにより,次のことが分かった。(以下,p,q>0 とする。) 1.3次元球面における種数gの結び目に対して,p-手術と(p/2)-手術が同相な多様体を生成するならば,p<7g+2 である。 2.外部空間が円板上2本の特異ファイバーをもつザイフェルト多様体となる(整係数ホモロジー球面の)結び目に対して,p-手術と(p/2)-手術が同相な多様体を生成するならば,その結び目は3次元球面内の三葉結び目であり,p=9 である。 3.3次元球面における双曲結び目Kに対して,p/q-手術とp/q'-手術が同相な多様体を生成するならば,q=q' かつ p/q=1,2,3,4,1/2,1/3 or 1/4 である。 4.3において,さらにKが交代結び目またはモンテシノス結び目であるならば,Kは8の字結び目であり,p/q=1,2,3 or 4 である。 以上の結果をまとめた論文を学術雑誌に投稿中である。
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