1985-2019年における惑星間空間シンチレーション(IPS)観測データの計算機トモグラフィー解析により太陽風の微細な密度揺らぎNeと速度Vの関係を調査した。その結果、ΔNeとVの間にはΔNe∝V^αの関係があり、αは2009年までは-0.5、それ以降は+1であることが判った。この事は、未解明である太陽風加速機構を考える上で重要な示唆を与える。本研究で得られた太陽風速度や密度擾乱度(g値)のデータを用いて、太陽活動と太陽風速度の全球的分布の関係や惑星間空間擾乱の長期変動を明らかにした。さらに、同データを国際共同研究に供することで太陽風密度の全球分布やCMEイベントの物理特性を決定した。
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