研究課題
基盤研究(C)
ポリアミド6(PA6)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)の粘弾性・粘塑性挙動から,非線形粘弾性と塑性または粘塑性を組み合わせた力学モデルにより熱可塑性樹脂の時間依存力学挙動を最もよく再現できることを明らかにした.また,熱可塑性樹脂の粘弾性特性および時間-温度換算則を用いることにより,応力負担モデル(Global Load Shearingモデル)およびその拡張モデルを通じて一方向強化熱可塑性樹脂の引張強度の温度依存性と強度のばらつきを予測できることを明らかにした.
材料力学
ポリアミド6(PA6)などの熱可塑性樹脂をマトリクスとする炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)は構造用CFRTPとして期待されている.構造用CFRTPの設計において,低温から高温までの広い温度範囲,ならびに衝撃負荷から長期クリープまでの広いひずみ速度範囲に対する強度を予測する必要がある.本研究は一方向強化熱可塑性樹脂の強度・寿命予測法を提案しており,この成果は自動車やインフラ構造物に向けたCFRTPの設計と利用拡大に貢献できる.