ダイヤモンドは電気自動車や電力設備、航空宇宙産業に用いられる超高耐圧パワーデバイスを実現する次世代材料として注目されている。本研究では、ダイヤモンド・パワーデバイスの耐圧低下要因を、独自に提案したテスト用構造を用いて抽出することを目的とし研究を行った。通常、耐圧層には不純物を添加しないダイヤモンド層を用いるが、その場合、構造によっては耐圧低下要因となり得るスナップバックが発生することを明らかにし、そメカニズムについて知見を得た。ダイヤモンド・パワーデバイス作製工程でこれまで見逃されていた耐圧低下要因を新たに見出した本研究の成果は、究極の性能を期待されている次世代パワーデバイスの実現に寄与する。
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