研究実績の概要 |
タイヤの変形による駆動力を直接制御可能なアクチュエータにより, モータが回転してトルクを発生する従来のEV駆動システムに対してどれほどのエネルギー消費改善効果があるのかを明らかにする。ホイールのスポーク1本ずつに磁性エラストマとコイルからなる電動アクチュエータを配し, 磁性エラストマの弾性力を制御することでタイヤと路面の摩擦力を直接制御する。またアクチュエータが発電可能な利点を生かし,起電力が0になるように駆動アクチュエータを制御しタイヤの変形を最小, つまり最小のエネルギーで駆動力を発生させる。3年間の研究によりパワートレインの改善によるEVの電費向上効果(約30%)を実機実験を通して明らかにする。 本研究では研究期間3年をかけ, 電動スケータ用ホイールを提案アクチュエータを用いて製作し, 通常モータによる駆動と比較して30%の電費向上が可能かどうか, を明らかにする。 1年目は磁性エラストマとコイルによる単一アクチュエータの製作を目的として, 磁界印加時の発生力を力学と電磁気を考慮した連成解析により求めた。 アクチュエータの構造を磁性エラストマに磁界が通るようなE型コアを用い、E型コアの中心部にコイルを巻いてエラストマに磁界を発せいさせた。シミュレーションの結果、無負荷状態ならびに負荷状態でも変形および力の発生が確認できた。
|