本研究では,オートフォーカス法を適用したフローセル内の流れ場の3次元空間および血球分布の可視化に加えて,流路内での血液細胞の回転を利用したコンピュータトモグラフィ処理により,ディジタルホログラフィック顕微鏡の立体情報の再生能力を十分に活用して血液凝固構造の3次元形状を完全に復元する方法を開発した.また,フローサイトメトリ法の実装により3次元形状パラメータの統計データから,多変量解析による細胞識別・分類法の提案・確立し,新規な血液診断基準の創出への基礎的成果を得た.このような研究は国内外に例を見ず,学術的意義は高いと考えられる.
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