研究課題
基盤研究(C)
瀬戸内海では,化学的酸素要求量CODの環境基準達成率が低く,その原因解明が求められている.本研究では,瀬戸内海における難分解性の外洋起源有機物の動態を解明し,近年のCOD異変への影響を明らかにすることを目的とし,三次元流動水質モデルを用いた解析を行った.その結果,瀬戸内海では人為的に制御することができない外洋起源CODが最大で6割,少なくとも2割程度存在していることが明らかとなり,瀬戸内海の水質管理において決して無視できない量であると考えられた.
環境水理学
本研究において,瀬戸内海における外洋起源有機物の動態を解明し,CODの制御可能性とその限界を定量的に示したことで,今後の水質管理方針の抜本的見直しに資する知見を得た.