自然放射性核種の影響を排除することで測定の下限値を下げ,低バックグラウンドでの放射線モニタリングを実現することを目指した基礎研究を行った.エアサンプラーを用いて濾紙上に捕集した空気中エアロゾルを測定試料とし,そこから放出される放射線をPIPS検出器およびNaI検出器で測定した.また,「時間情報付きリスト形式」で保存したデータをオフラインで解析するプログラムを作成した.検出イベントの時間差ヒストグラムには半減期168マイクロ秒で減衰する特徴的な成分が見られた.これはPo-214の半減期に一致することから,Po-214の崩壊に起因するイベントを抽出できることを確認した.
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