結合相に応力誘起相変態を生じる(Fe-Ni)合金を用いた超硬合金(WC-20 mass% (Fe-Ni))およびサーメット(TiC-25 mass% (Fe-Ni))を作製した。いずれの合金の結合相もNi量が多くなるにつれてfcc構造の割合が多くなった。これら合金の強度および変形挙動を評価したところ、Ni量を最適化することで延性および強度がともに向上することがわかった。その合金の破面のXRD回折結果より、結合相のfcc構造が応力誘起変態によりbcc構造へ変化していた。このような応力誘起変態とそれに伴う変形エネルギーの吸収により高い強度と延性を両立できることがわかった。
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