構造材料としての複合材料は、航空宇宙分野をはじめとして、軽量かつ高強度・高剛性の構造材料が必要な分野において重要であるが、構造が複雑であるため、その機械的性質の起源について、化学結合や原子レベルの構造などの微視的なレベルで厳密に解明されていなかった。本研究では、反応性の低いカーボンナノチューブに点欠陥がある場合、樹脂との結合性が高められると同時に、カーボンナノチューブ特有の強度が損なわれることがないことをを明らかにした。このことから、欠陥などの微視的構造要素が複合材料の強度向上の鍵となることを明らかにした。
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