溶液塗布法にて作製したポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルムの電圧印加時の変位量を調査した。方形波交流電圧印加時におけるPVDFフィルムの共振周波数近傍で変位量が最も大きく,マイクロカプセル内視鏡を移動させるためのアクチュエータへの利用が可能なことを確認した。さらに,PVDFフィルムにパラジウム(Pd)薄膜を堆積させたカプセル内視鏡搭載型pHセンサについて,pH値を調整して消化液を模した溶液で,センサの出力電圧とPd薄膜の抵抗値が変化することを確認した。Pd薄膜が溶液中の水素イオンを吸収してpHセンサが動作しており,消化管の診療をサポートするためのセンサ設計ができた。
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