インクジェット技術を応用した空中マイクロカプセル生成では,射出前の試料液体同士の表面張力のバランスを制御するだけで最終的な生成構造を調整できる。また,空中を反応場にしていることで,MEMSやNEMSなどの液中での生成に比べて,100倍程度スループットを向上させることができるという特長がある。本研究の測定結果により,分散粒子が柔らかさを持っているだけで,非ニュートン挙動が大きく表れること,この現象がどのくらいの濃度域から顕著になるかを明らかにした点は,重要である。また,沈殿の影響が測定に与える影響の評価と,この影響を避けるような測定スキームの発見は,今後の分散系レオロジー計測の可能性を広げた。
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