吸着法による海水、中でも海水淡水化プラントを想定した高塩分濃度海水からのウラン回収用として、有機リン系化合物の一つであり、6価のウラン(U(VI))と低濃度硝酸水溶液で特異的かつ選択的に結合する性質を有するPPTPTをポリマーに含浸担持させた各種吸着剤の開発を行っている。本研究では、硝酸酸性の高レベル放射性廃液からの核種分離に実績のあるアルギン酸を固定化担体として用い、PPTPTをゲルポリマー内に内包したマイクロカプセルを調製した。その結果、水に難溶の化合物をPPTPTと共内包することでPPTPTの担体からの溶出が抑制され、U(VI)の吸着性向上にもつながることがわかった。
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