本研究では、マイクロエマルション反応場における多環芳香族炭化水素の水素付加反応の活性および反応選択性の支配因子を明らかにするため、マイクロエマルションの相分離構造の分析、支持電解質・電極材料・電解条件などによる活性のスクリーニング、微分電気化学質量分析器による反応機構の解析を行った。 水素化電解の活性および選択性は電解質のpH、界面活性剤の種類、電極の組成によって大きく変化することが明らかとなった。選択性の傾向と電気化学測定結果から、電極表面上のアンダーポテンシャル水素と被水素化物(トルエンやナフタレン)が反応するLangmuir-Hinshelwood機構で進行することが示唆された。
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