三連続したアミノ基とヒドロキシ基をもつキラルビルディングブロックの効率的合成の課題のもと研究を行った。天然物や医薬品には連続した不斉中心をもつものが多い。そこで一回の反応で複数の連続する不斉中心炭素を構築する手法が開発できれば光学活性化合物の合成において有効な手段となる。本研究では二重結合をもつメソ型アジリジンを基質に用いて触媒的不斉アリル位酸化反応を行い、一回の反応で三連続不斉中心炭素を構築することを目的として研究を行った。その結果、連続した三つの不斉炭素の望む位置にアミノ基とヒドロキシ基の個数と立体化学を完全に制御したキラルビルディングブロックを効率よく合成する方法を確立することができた。
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