研究課題/領域番号 |
21K05399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
木村 賢一 岩手大学, 農学部, 教授 (30344625)
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研究分担者 |
越野 広雪 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, ユニットリーダー (50321758)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Kuji amber / Kujigamberol / seco-Kujigamberol / Mutant yeast / Spanish amber / Anti-allergy / Social implementation / Chemiical Biology |
研究成果の概要 |
久慈産琥珀は他国産琥珀とは異なり、ジテルペノイドの炭素数が1~4個欠如した上に、環化・芳香環化、酸化・還元された新規生物活性物質が単離される。その理由を解明するため、久慈産琥珀と海外産琥珀から多数の化合物を単離精製して構造を決め、推定しようと試みた。久慈産琥珀(9000万年前)と起源樹が同じで、生成年代が1億2500万年前のスペイン産琥珀の生物活性物質を明らかにし、その量を定量した。その結果スペイン産琥珀からは分解物が得られたことから、久慈産琥珀の続成作用はスペイン産琥珀ほど強くは無く、また、バルト海産琥珀ほど弱くはない、新規物質に変化するのにちょうど良い反応の結果であることが示唆された。
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自由記述の分野 |
ケミカルバイオロジー
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の貴重な地下天然資源で、化粧品としても実用化した久慈産琥珀に含まれる新規の生物活性物質を単離精製して構造を決めると共に、既知物質ばかりが単離される他国産琥珀の生物活性物質とを比較して、久慈産琥珀の特徴と優位性を明らかにした。今後、化粧品以外の付加価値の高い機能性製品への久慈産琥珀抽出物の利用が期待できる。さらに、琥珀の「有機地球化学」分野のこれまでの研究に、生物活性を考慮した「ケミカルバイオロジー」分野の研究手法を持ち込むことで、新たな研究領域の確立と社会実装へ展開できる。
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