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2022 年度 実施状況報告書

さとうきび搾汁液に含まれる核内受容体PPARγ活性化物質の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K05492
研究機関岡山理科大学

研究代表者

松浦 信康  岡山理科大学, 生命科学部, 教授 (60281250)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードさとうきび / PPARγ / アゴニスト
研究実績の概要

糖尿病予防及び治療薬開発を目的として、さとうきびに含まれる核内受容体PPARγ活性化物質の探索を行ってきた。昨年度までの研究において、reporter gene assay法を用いて、活性物質の安定性、分離方法について詳細に検討を行ってきた。その結果、活性化物質は、合成吸着樹脂HP-20に結合せず、逆相充填剤に結合することを明らかにした。そこでさとうきび搾汁液をHP-20にて処理したのち、逆相クロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにて分離を行うことにより精製が可能であることを明らかにした。その際、活性化合物は、熱安定性は高いものの、酸性条件下において非常に不安定であることを明らかにした。
これらの情報をもとに、さとうきび搾汁液より、活性化合物の大量精製を行い、最終精製行程として、分取高速液体クロマトグラフィーを繰り返し行うことにより、50mg程度活性化合物を確保した。この量は、化学構造解析及び生物活性評価において、十分な量である。
化学構造解析にあたり、分子量スペクトル、核磁気共鳴スペクトル等、各種機器スペクトルデータを取得した。これらの結果から、活性物質の化学構造は脂肪族を基本骨格として有しており、部分構造として水酸基等、様々な置換基を有していることを明らかにした。部分構造の詳細については、現在検討を行っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

活性物質の精製には成功したものの、その化学構造が非常に複雑であることがわかった。部分化学構造を含めた正確な化学構造を決定するために、さらに詳細なスペクトルの取得、化学変換等を行うことにより、構造解析の解明を進めている。

今後の研究の推進方策

化学構造の解明と並行して、脂肪細胞分化誘導促進活性について、遺伝子レベル、タンパク質レベルでの解明を行う。また活性化物質の定量系について確立し、様々なさとうきびに含まれる活性化物質の定量を行う。

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公開日: 2023-12-25  

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