研究課題
基盤研究(C)
本研究は、イネにおいて、光依存的な転写開始点制御によって生じる細胞質局在型アイソフォームの過剰発現体や欠損変異体を作成し、細胞質局在型アイソフォームの機能を明らかにすることで、当該遺伝子の育種素材としての評価を行うことを目的として行った。その結果、イネにおいて光依存的な転写開始点変化が生じることを改めて確認した。そこで当該制御で生じる細胞質局在型アイソフォームを解析するためのベクターを構築した。そして作製したベクターに解析候補遺伝子をクローニングすることができた。
遺伝育種科学
本研究は赤色光依存的に転写開始点の選択が変化し、その結果生じるタンパク質の局在が変化するという新しい知見に基づいて行った。その結果、イネにおいても当該制御で新奇の細胞質局在型タンパク質が生じることが再確認された。これらの細胞質局在型タンパク質は環境ストレスの低減に働くと考えられることから、当該制御で生じる細胞質局在型タンパク質の機能を明らかにすることで、環境変動に対する育種に有効な遺伝子の発見につながることが期待される。