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2023 年度 研究成果報告書

共生器官特異的ペプチドを標的としたRNAiによるアブラムシの共生戦略の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K05619
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39050:昆虫科学関連
研究機関鹿児島大学

研究代表者

内海 俊樹  鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (20193881)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードアブラムシ / ブフネラ / 共生 / 菌細胞 / システインリッチペプチド / RNAi / マメ科植物 / 根粒
研究成果の概要

アブラムシは、体内の菌細胞とよばれる共生器官で、細菌ブフネラとの絶対共生を成立させており、そこには、機能不明の菌細胞特異的システインリッチペプチド(BCR)が存在する。本研究の目的は、「BCRはブフネラとの共生に必須である」ことを証明することである。
エンドウヒゲナガアブラムシの菌細胞には、BCR1~6とBCR8の7種のBCRが存在する。それぞれのBCR遺伝子を標的としたsiRNAを混合した人工飼料の給餌により、発現の抑制を試みた。siRNAの給餌により、給餌開始72時間後までの生存率が著しく低下した。本研究により、アブラムシのBCRは、ブフネラとの共生に必須であることが強く示唆された。

自由記述の分野

植物-微生物相互作用

研究成果の学術的意義や社会的意義

地球上の殆どのアブラムシは、ブフネラと共生している。BCRは、全てのアブラムシの菌細胞に共通して存在すると推定されている。従って、BCRの遺伝子発現やペプチド機能を抑制する薬剤の探索は、アブラムシ特異的な新規殺虫剤に結びつく可能性がある。
マメ科植物と根粒菌の共生では、根粒中のシステインリッチペプチド(NCR)が必須である。NCRはマメ科植物由来であるが、生物学的特性はBCRと酷似している。本研究により、「アブラムシとマメ科植物は、完全に独立した進化を辿ったにも関わらず、よく似たシステインリッチペプチドで共生微生物を制御する。」という驚くべき共通原理の存在が明らかとなった。

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公開日: 2025-01-30  

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