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2023 年度 実施状況報告書

多時期空中写真由来の変化量に基づく新たな森林モニタリング手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K05670
研究機関九州大学

研究代表者

太田 徹志  九州大学, 農学研究院, 准教授 (10753717)

研究分担者 溝上 展也  九州大学, 農学研究院, 教授 (00274522)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード空中写真 / SfM / 森林管理
研究実績の概要

持続可能な森林管理の実施には林分構造の定期的な把握が必須である。しかしながら森林は広大である。それゆえ森林のモニタリングは容易でなく,かつ費用も高額となる。そこで安価で効率的な森林モニタリング手法の構築が求められている。本研究では日本でおおよそ50年前から撮影が続く空中写真に着目した。これらの空中写真を連続的に活用することで,安価に林分構造を推定できるのではないかと考えた。つまり本研究の目的は時系列空中写真による安価で正確な林分構造変化の推定技術開発することである。
2023年度は,地上データの集計および空中写真の処理を予定していた。地上データの集計については,過去20年間のデータの整理を完了した。20年間の森林の成長を評価した結果,ここ10年では伐採縁付近の個体の成長量が良化していることが明らかになった。本成果については,九州森林学会および森林学会にて報告を行った。空中写真の処理は過去の空中写真データの3次元化をすべて終え,時系列データとしてスタックした。スタックしたデータについて定性的な評価を完了した。その結果,場所によっては最大で数メートル程度の高さの誤差を生む可能性が示唆された。特に,道路付近など,森林とは高さが大きく異なる箇所と近い場所で誤差が大きい傾向が見られた。原因としては,3次元データ作成時の水平誤差が考えられた。現在は,地上データと合わせた定量的な評価を実施するため,両者の結合を進めている。
さらに,より研究の一般性を持たせるため他の対象地での分析を開始した。過去の地上調査データの入力を終え,新規の調査を実施した。新規調査については半分程度完了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1つ目の対象地での地上データの分析,および空中写真の分析は順調に進んでいる。両者を組み合わせた分析が必要である。ただし,論文化などがやや遅れている。

今後の研究の推進方策

2023年度までに,地上データおよびおよび空中写真それぞれの分析は進んでいる。今後は両者を組み合わせた定量的な評価を実施する予定である。また,研究に一般性を持たせるため,より多くの調査地での分析が必要である。

次年度使用額が生じた理由

2023年度の調査が完了しなかったこと,研究成果の論文化が遅れいていることが原因である。これらは2024年度に実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 群状複層林における利用期を迎えた更新木の 成長:大分県由布市における事例2023

    • 著者名/発表者名
      太田 徹志,中野 竜誠, 溝上 展也
    • 学会等名
      九州森林学会
  • [学会発表] 群状複層林における個体の成長パ ターン : 大分県由布市の事例2023

    • 著者名/発表者名
      太田 徹志,中野 竜誠, 溝上 展也
    • 学会等名
      日本森林学会

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公開日: 2024-12-25  

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