シイタケでは、Cas9タンパク質gRNA複合体(RNP)によるゲノム編集技術がいまだに確立されていない。本研究では、2核株の確実な遺伝子破壊・改変のための1核胞子の保存条件と、RNPによるゲノム編集技術の確立を目的にsgRNAの設計とシイタケ由来の薬剤耐性遺伝子を用いたドナーベクターの構築を行なった。その結果、採取直後の発芽率約3%の胞子が、発芽率を1%維持できる日数が-80℃で60日であることが明らかとなった。また、シイタケ由来のsdc-ip遺伝子を人工的に1塩基置換によってカルボキシン耐性を付与するcbxへ変換するドナーベクターと、lcc1遺伝子を破壊するためのドナーベクターを構築した。
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