食材性昆虫のフラスの利用を目的として、コガネムシ科、クワガタムシ科、カミキリムシ科等の幼虫が産生したフラスの形態および化学的特徴の検証を行った。近赤外分光分析、ホロセルロース定量、熱重量分析等から、クワガタムシ科およびカミキリムシ科幼虫が産生したフラスは穿孔材と比較して、ヘミセルロースとセルロースの分解が認められた。クワカミキリ幼虫のフラス産生速度は孵化後50日未満では0.062±0.018 g/週であった。マルクビケマダラカミキリ幼虫の産生したフラスの熱圧すると自己接着し、成型体の割裂引張強度は3 MPa以上を示した。
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