水溶性タンパク質を籠の内部に閉じ込めることに成功し、その精製法も確立させた。高分解能の解析とまでは到達できなかったが、籠の内部に閉じ込めた標的たんぱく質について、クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析法による構造決定で確認することができた。籠の内部に膜タンパク質を配置するには困難が予想されたが、ミトコンドリア内膜の構造骨格として機能する一回膜貫通型の膜タンパク質を内包した籠を調製することに成功した。モデルによる予想では約40 kDa程度まで調製可能であるため、創薬ターゲットとなるような七回膜貫通型Gタンパク質共役受容体の調整の可能性も考えられるため、有用な方法になりうる可能性が示唆された。
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