高温下での植物の応答は近年の地球温暖化により注目されており、熱ストレスに対する植物の適応メカニズムを応用することで作物生産に貢献できると考えられる。本研究では葉緑体のFtsHプロテアーゼ変異体で見られた熱耐性異常に注目して研究を進めたが、結果としてFtsHそのものではなく別遺伝子の変異が原因であることが示唆された。ただし、見つかった新規遺伝子はこれまで報告されたものではなく、新規な熱ストレス応答につながると予想され、今後その仕組みを理解し、活用することで、環境ストレス耐性の付与といった応用研究の基盤となると期待される。
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