研究課題/領域番号 |
21K06322
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 石巻専修大学 |
研究代表者 |
根本 智行 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (50228293)
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研究分担者 |
松尾 歩 東北大学, 農学研究科, 助教 (90868754)
陶山 佳久 東北大学, 農学研究科, 教授 (60282315)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | マメ科 / ハギ属 / ヤマハギ亜属 / MIG-seq解析 / ミヤギノハギ(広義) / ビッチュウヤマハギ / ケハギ / 国内外来種 |
研究成果の概要 |
日本産マメ科ハギ属の種を中心に、遺伝的変異をゲノム全体にわたり網羅的に解析できるMIG-seq法による系統解析を行った。それぞれの種は系統的にまとまった。しかし、ミヤギノハギ(広義)の種内分類群はそれぞれが系統的なまとまりを示し、種子形態の違いも加わり、ミヤギノハギ(広義)あるいはタイワンハギ(広義)とする見解を支持しなかった。また、園芸種は、ビッチュウヤマハギとケハギの雑種起源である可能性が示唆された。自然分布域外のハギ類の多くは自然分布域集団と系統的につながったが、一部、系統的に独立した外来らしき集団を検出した。サツマハギやクロバナキハギでは、隔離分布する集団間で遺伝的な相違が検出された。
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自由記述の分野 |
植物系統分類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本産マメ科ハギ属の種を中心に、多数の個体を材料に、遺伝的変異をゲノム全体にわたり網羅的に解析した最初の研究である。少数の遺伝子領域を用いたこれまでの系統解析とほとんど矛盾しない結果が得られたと同時に、さらに詳細で解像度の高い系統関係を明らかにした。この結果は、ミヤギノハギ(広義)の種内分類群の系統的な独立性を支持し、ミヤギノハギやシロバナハギといった園芸種については、ケハギとビッチュウヤマハギが関与する雑種起源の可能性を示唆した。また、道路法面緑化を目的に本来の分布域外に導入されている由来や分類の不確かなハギ類についても、国内外来種・外国産在来種の判定および系統学的帰属を解明した。
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