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2023 年度 研究成果報告書

脳の進化が種分化を促した?:交配前隔離における間脳領域の役割の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K06439
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46030:神経機能学関連
研究機関富山短期大学 (2022-2023)
富山大学 (2021)

研究代表者

川口 将史  富山短期大学, その他部局等, 准教授 (30513056)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード魚類モデル / 求愛行動 / 視索前域 / 視床下部 / 間脳
研究成果の概要

ヨシノボリの交配前隔離を制御する神経基盤を解明するため、四足動物の知見に基づき、転写因子と脳内因子の分布パターンの解析から、ヨシノボリ成魚の視索前域・視床下部・間脳の構造を同定した。その結果、魚類の脳に哺乳類の視床下部室傍核や不確帯のA13、視蓋前域の三つの区画に相同な構造が存在することを明らかにした。雄の求愛行動を解析する基盤として、求愛中の雄に特有な行動を探索した。その結果、雌の傍を離れても1.5秒以内に雌の傍に戻る行動が求愛中の雄に有意に多いことがみいだされた。また、雄に求愛される雌は、輝度値110を超えるピクセルが体表の30%以上を占めるという外部形態の特徴を示すことがわかった。

自由記述の分野

神経解剖学, 行動生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、本能行動や精神疾患の神経基盤を解明する目的で魚類がモデル動物として選択される機会が増えている。しかし、魚類は系統が非常に多様なため、魚種間でも脳構造の相同性に関する議論が遅れており、魚類の脳構造に関する一般化された理解がなされていない。本研究では、ヨシノボリ成魚の視索前域・視床下部・間脳について転写因子と脳内因子の分布パターンを解析し、四足動物との相同構造を明らかにした。今回の知見は、ゼブラフィッシュやメダカなど一般的な魚類モデルと人間の脳構造を比較する上でも参考となるものであり、学術的意義と共に社会的意義を有する。

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公開日: 2025-01-30  

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