研究課題
基盤研究(C)
抑制性免疫補助受容体PD-1の機能阻害により抗腫瘍免疫応答を高めるがん免疫療法が臨床的に成功を収め、大きな注目を集めている一方、PD-1の機能誘導により自己免疫疾患を治療する方法の開発は進んでいない。本研究は、PD-1の機能制限メカニズムに着目し、PD-1の機能制限を解除することで、PD-1の機能を誘導する新しい手法を開発した。この方法により、PD-1の機能誘導を介して自己反応性T細胞を抑制し、様々な自己免疫疾患の治療に成功した。
免疫学
近年、自己免疫疾患の治療法は大きく進歩しているものの、治療効果は限定的であり、より効果の高い治療法の研究開発が求められている。本研究で報告したPD-1機能作動性CD80抗体による治療法は、既存の治療法とは作用点が全く異なり、複数のモデルマウスにおいて高い治療効果を示したことから、今後の臨床応用が期待される。