研究課題
基盤研究(C)
長期間ストレスにさらされたり、非常に強いストレスを受けると、私たちの体に様々な変化が起こり、病気の発症や悪化に繋がると考えられている。長期間のストレス曝露が貧血を誘導することに着目し、本研究を実施した。ストレスの繰り返しは鉄欠乏性貧血を誘導した。また、血液中の鉄量の減少には炎症性サイトカインであるインターロイキン-6(IL-6)の関与が示された。IL-6が貧血を誘導する機序は知られているが、これとは異なる機序が関与することが明らかとなった。
神経薬理学
教育機関に勤務する医師の中には、ストレスが原因で貧血の症状を呈する学生が存在すると推測されていた。本研究成果では、ストレスによる血清鉄の減少を鉄補充では改善できないことも示している。つまり、安易にサプリメントなどで鉄を摂取しても治療効果が得られない。つまり、ストレスによる貧血の治療には適切な方法を選択する必要があることを示唆している。