本研究は、高齢者におけるポリファーマシーに伴い増加する副作用の一つの薬剤性錐体外路症状(DI-EPS)に注目した。DI-EPSを誘発する様々な薬剤を用いて初代培養アストロサイトのエンドサイトーシス異常とDI-EPSとの因果関係を明らかにする。 アルツハイマー病治療薬であるドネペジルでは、アストロサイトに特異な形態変化と共に、σ1受容体を介したエンドサイトーシス異常が確認された。ドネペジルによる影響はσ1受容体のアゴニストσ1受容体のアゴニストにより抑制された。その他のDI-EPSを誘発する薬剤を用いてもハロペリドールやドネペジルのような結果が得られた。
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